マシーンエイド事業とは?

マシーンエイド(部品再生)

リバース・エンジニアリング(金型におけるスペアパーツを作る技術)に
リデザイン(新機能や機能性強化を目的に行う再設計)を織り込んだ新サービスを

マシーンエイド

と弊社では命名しています。

マシーンエイド事業のコンセプト

「古い設備や機械では図面がなく部品の再製作生が出来ない」
「メーカーの純正部品は高価”などと言った不満の声や”部品の機能性を高めたい」

以上のようなお客様のリクエストにお答えできる新サービス「マシーンエイド」で、
付加価値の高い商品を供給していきます。

マシーンエイド事業の具体的内容

具体的には以下の手順となります。

  1. 既存の部品を預かる。お客様のリクエストをヒヤリングする。
  2. 見積とリデザイン(提案)をする。
    お客様の合意が得られれば(受注)以下の作業を始める。
  3. 形状寸法を計測する。
    デジタイザを使用して、3次元の立体形状として、CADに取り込む。
  4. 定性分析、物性試験を必要に応じて行う。
  5. 3次元のCADモデルを作成する。
  6. モデル上で摩耗しているところや破損しているところを修正する。
  7. お客様の了解が得られれば、3次元のCADモデルに基づいて再生部品を製作する。

耐摩耗性の改善

通常、耐摩耗性の部品材料として、
オーステナイト系ステンレス鋼SUS304が使われることが多いです。

これに対して、耐摩耗性の改善のため、SUS420J1、SUS420J2といったステンレス鋼
を提案し、一定の効果が得られました。

お客様にも大変満足いただけております。

さらなる耐摩耗性スペシャリストへ

しかし、設計当初より耐摩耗性を考慮された部品については、
これまでの手法では改善できず、
さらなる耐摩耗性の技術革新が必要となりました。

つまり耐摩耗性等を改善することで、
長寿命化、高コストパフォーマンス化による社会的優位性を高め、
社会貢献度の高い事業としていくために以下の内容を開発することとなりました。

機能性強化部品再生

例えば破砕機や粉砕機は、特殊硬質材が使われています。
これらの部品には、耐摩耗性や耐靱性に優れた金属が使用されています。
往々にして特殊で高価な材料が使用されており、
加工性もよくないことから、消耗部品でありながら高価になっています。

また昨今の経済情勢から、破砕機や粉砕機を使用しているメーカーにおいても
製造原価の低減を求められています。
このことは、昨年より数回にわたり展示会に出展し行ったマーケッティング調査からも
明らかであり、数多くのメーカーから消耗部品の低価格化と
長寿命化へのリクエストが寄せられました。

そこで弊社では、粉砕機に使われるハンマーと言う部品に着目し
長寿命化に向けた技術開発を行いました。

耐摩耗性強化のための自社コア技術

部品の強度を増すために高価な部材を使用することは、その原料コスト、
加工コストを増大させることになります。

そこで当社では、提供する部品の特定部位強化のため、
現在、以下に示す2通りの方法を提案しております。

  • 高硬度材肉盛による方法
  • 高硬度材を鋳造しチタンコーティングを施す方法
    SKH-51(ハイス)を母材に使用しTiN(チタンコーティング)

いずれも井上製作所の高硬度材加工技術により
所定の形状寸法に加工することで、コスト的にもこれまでの部品(SKD熱処理HRC60)と
比較しても遜色ありません。

このように、本事業は他企業からは入手できずにユーザーが要望している部品を、
安価に提供できるようにするものです。

(平成25年度小規模事業者活性化補助金にて制作)

(投稿日:2013年11月14日)