リバースエンジニアリングについて

リバースエンジニアリングとは

デジタイザー

当社は金型製造を主な事業としていることから、
金型のスペアパーツ注文も多いです。

そこで、金型の形状面をあらかじめ
デジタイザー(3次元スキャナー)により測定しておき、使用中の摩耗などにより金型の部品交換
が必要となった時に測定データーを基に
スペアパーツを製造しております。

このような、金型スペアパーツの製造技術をリバースエンジニアリングといいます。

補修部品製作の新たな取り組み

さまざまな生産機械用部品の製作や補修の依頼が増えてきております。

そこで井上製作所では、
リバースエンジニアリング技術、さまざまな金属材料に関する知識とその加工技術
を活用し、生産機械用補修部品製造の新たな取り組みを始めました。

この取り組みの大きな特徴は、

  1. 複雑な形状の部品についても対応できる。
  2. 金属材料の幅広い知識により部品の性能向上の提案が出来る。

です。

補修部品製作事例

補修部品製作依頼

摩耗した機械部品の代替え品製作依頼の事例を紹介いたします。
依頼主様からのリクエストは

  1. メーカーの純正パーツは高価である。
  2. 摩耗が早く3か月ほどで交換になる。ライフタイムを伸ばしたい。

以上2点でした。

摩耗性向上

製作を依頼された部品は外周の羽が摩耗により大きくえぐれ湾曲していました。

検査により材質はSUS304あるいは、SUS303であることが判明したので、
耐摩耗性向上の為、羽部の材質をSUS420J2に置き換え、
さらに熱処理を行うことにしました。

これにより、ライフタイムは最低2倍になることを期待しました。

製作の手順

支給された旧部品をデジタイザで計測し、ポリゴンデータを取得、

これをCADに取り込みCAD上で形状を修正しました。

そして、お客さまの承認後、製作するという流れでした。

ライフタイム

メーカーの純正品では3か月で交換になってしまうところ、
弊社で制作した部品では、12か月経過してもさらに交換に至りませんでした。

ライフタイムの実機評価は4倍以上となりました

お客様の評価

お客様からはこの結果を高く評価され他の部品についても製作依頼をいただき
すでにご使用いただいております。

ノウハウの構築

さまざまな部品について機能性向上の課題に取り組む中蓄積されてきた技術が、
体系づけされるようになりました。

(平成25年度小規模事業者活性化補助金にて制作)

(投稿日:2013年11月14日)